Saturday, May 7, 2011

怎么看正在发生的这些?

『世界』5月号については、すでに触れましたが、『現代思想』5月号「特集 東日本大震災」もいま起こっていることについて考えるにはいい材料でした。
(どちらも現在進行中の事態に対する即時の反応なので多少の粗さはしかたがありません。スピーディな思考の跡をこうして残すのもだいじなことに違いありません。)理論的なこと、思想的なことについてはさておき、とりわけ印象深かったのは、『現代思想』掲載の早尾貴紀氏の文章。早尾氏がご自身のブログでも言及されています。いま何をすべきか、についてのかなり本質的かつ具体的な提言が、実践というかたちで示されている秀逸なルポです。まだお会いしたことはないのですが、すぐれた知識人であることは疑いありません。それに、高橋源一郎氏の『群像』5月号に載った小説。「日本文学盛衰記 戦後文学篇」という連載の一部ですが、3・11直後の不気味な生々しさをうまくとらえていてこれも佳。もっともあのころと似ているという既視感は、高橋氏が言うよりもっとリアルで重たいものだと思いますし、かっこつきの「正しさ」についてのことばは奥歯に物が挟まったような点を残しているのがやや残念です。
3・11を境に日本社会で暮らす人びとの意識は変わらざるを得なくなりました。新しい市民性、新しいデモクラシー、そして新しい啓蒙について、ひとりひとりが、それでも続いていく日常の中で考えなければならなくなりました。
原子力問題がすぐれて「科学コミュニティ」全体の問題であったことは、いまは亡き高木仁三郎が言い続けていたことでした。一冊挙げるなら、『市民科学者として生きる』(岩波新書)。

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