Thursday, July 26, 2007

文本和其背后

近現代文学研究で知られる北京大学の若手研究者孔慶東氏の発言です。ひとつの態度として、素朴なことばの中に考えさせる内容を含んでいると思うのですが、如何でしょう。

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いちばん大事なのは、銭理群先生がおっしゃった人口問題でしょう。ここで人口問題というのは、わたしの考えではつまり人民の問題です。つまり、人民に欲望がまだあるかどうか、わたしたちの語りが最終的に人民に根ざして欲しいという欲望があるかどうかということです。人民の欲望とはなにか。わたしは帰国してきて、バスに乗ってきました。来るときのバスの中では、北京の空一面のほこりや交通渋滞、車内の人々のぶつくさ言う様子を見てきました。中国のことを理解しようというときに、『読書』を読む必要があるでしょうか?だとしたら、わたしはずいぶん惨めなものです。『読書』は大変重要な雑誌ではありますが、中国を理解するには『読書』を読むのではなく、中国にやってきて、きままに出稼ぎ労働者たちと一緒にうどんを一杯食べればいい。わたしは、一日中わけのわからない人といっしょにいて、他の人がわたしのことを北京大学の教員らしくないということを聞いて光栄に思うのです。わたしはこういうやり方で中国を理解してきました。わたしはいろいろな中国人がどうやって暮らしているのかを知っています。北京大学の教員がどうやって生活しているのか、博士修了者がひと月たった二千元の給料でどうやって教員として暮らしているのか、わたしは、さまざまな人の暮らしぶりを知って、そうして、比較の結果ひとつの基準を導く。そうすると、どの雑誌が真理を述べているのか、どの本、どの文章が本物なのか、どの文章が太平の世を装っているのかがわかるのです。

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