Tuesday, December 14, 2010

作为方法的印度

『読書』2010年第12期、陳光興《作为方法的印度》(方法としてのインド)は、欧米(と言っても多くは英語ですが)バイアスに傾いている中国語圏知的言説に対する内省に満ちたエッセイです。
『読書』では以前からインドのまなざしに一定の注目を寄せていましたが、それはむしろきわめて少数派であることは、おそらく多くの人にとって明らかなことでしょう。外に向かって開かれていくことの重要性が否定されることはないとしても、そこでクローズアップされる「外」が実は一面的なものでしかないということまではなかなか気づかれない、たとえ気づかれたとしても、より多元的な視野を獲得するために必要な、技術的、文化的、その他さまざまな条件をクリアするのが難しい、というのがおそらく現実なのかもしれません。
そんな現状に一石を投じるべく行われているのが、このエッセイが書かれるきっかけとなった中国-インド知的対話のプラットフォームとして開催されているWest Heavens(从西天到中土)です。上海の活況ぶりがうかがわれます。

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