Friday, May 23, 2008

多语言交流平台上的中国学术话语

5月20日に、オランダ・ライデン大学で中国近代思想史を研究しているアクセル・シュナイダー(Axel Schneider)氏の講演を聴いてきました。東京大学UTCP主催のこの講演は、「Chinese Conservatism: History, National Identity and the Human Condition」というテーマでした。シュナイダー氏は中国清末民初期の伝統重視派の学者たちの中には、timeless ethicsに対する想像に基づきながら主に歴史学としての近代的学術言説を構築していったといい、そのような潮流を「保守主義」と呼びました。timeless ethicsというのは、時代の変化によって変わることのない、ある種アプリオリな倫理構造のことを指しています。彼は柳詒徵らの歴史学著作を読解しながら、彼らの史的ナラティヴの中には、歴史の中にそれが存在しているという一貫した信念がみられることに注目しました。
講演そのものももちろん非常に啓発的でしたが、この日最も考えさせられたのは、それではなく、講演会とその後の食事会を成り立たせていた言語的環境のほうでした。講演会での公用語は英語でした。シュナイダー氏はドイツ人ですが、非常に流暢な英語と中国語を操り、英語が大変苦手な私にとってはずいぶん助かりました。食事会では、メンバーのほとんどが中国語を解さないので、英語がここでもまた唯一の交流言語になったわけです。メンバーの母語の背景も多様で、日本語の人もあれば、フランス語、ドイツ語、英語などといった状況でした。したがってちゃんとした意志疎通のためには英語を話せることが不可欠となります。こうした場面は何も初めて遭遇したわけではなく、私はここで英語を話すことの重要性を言いたいのではありません。そうではなく問題は、中国学の言葉をどうやって言語の多様性という基盤の上に置き直すかということです。そのためには、これまでの語りの構造を根本的に組み替えていく必要があるはずです。伝統的な言説空間の中にとどまってただそれを守り続けるだけでは先が見えています。かといって、こうしたグローバル化の時代の流れにやみくもにしたがう結果、斯学の伝統が遺してくれた貴重な遺産を無視することになるというのはなおさらまずいことでしょう。言語の多様化という基盤を利用しつつ、そこからもう一度中国学の歴史的蓄積の中に潜在力と価値を見いだすことが必要でしょうし、それは可能なのだろうと私は思います。

5月20日去听荷兰莱顿大学中国近代思想史专家施耐德(Axel Schneider)先生的学术讲演。由东京大学UTCP主办的该讲演题目叫做“Chinese Conservatism: History, National Identity and the Human Condition”。他认为中国晚清民初的一批传统主义学者依据timeless ethics的想像试图建构以史学话语为主的现代学术话语,而他将这种思想潮流称作“保守主义 conservatism”。Timeless ethics是不随时代的变化而变的一种先验伦理体系。他通过阅读柳诒征等人的史学著作发现他们的历史叙事中可看到对它在历史中存在的一贯信念。
讲演的内容本身固然很富启发性,但这天最给人以深思的却不在此,而更在于讲演会以及会后聚餐所赖以成立的语言环境。会议的公用语言为英语,施耐德先生身为德国人操纵非常娴熟的英语和汉语,对很不擅长说英语的我帮助很大。而聚餐会的成员大多都不会汉语,所以英语在这里再次成为了唯一的交流语言,成员的母语背景又不单一,有日语的,也有法语的、德语的、英语的,要想充分地得到互相沟通,你不得不会运用英语。这种场面我并不是第一次遇到,我不是想说英语有多重要,而问题是如何将有关中国的学术话语放到语言多样化的知识平台上?这里无疑存在着一种从根本上转变以往的话语结构的需要,沉浸在传统的话语场域只知道墨守成规是不会有前途的。当然,一味地要跟随这种全球化的历史潮流的结果忽视学术传统赋予我们的宝贵遗产更不是个办法。我想,通过利用语言多样化的知识平台重新挖掘埋在中国学历史积淀中的潜能和价值才是有必要的,而且是可能的。

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