講義題目:梁啓超を読む
授業の目標・概要:これまで自分たちが所属していた社会のしくみが急速にその疲弊をあらわにするとき、それはどのようにしてえぐり出され、破壊されるだろうか、また、新たな秩序のプログラムはどのようにして構想されるだろうか。そうした破壊と構築のプロジェクトを言語的に構成する人々を知識人と呼ぶならば、知識人たちはどのような言葉を使ってそれらを実践したのだろうか。この授業では、20世紀初めの中国におけるそのような言説実践の典型として、梁啓超の文章を講読し、アンシャン・レジームの崩壊を肌に感じつつ、新たな体制構想を企てようとした知識人の思想に接近する。
読解のスキルとして、現代中国語の文体とは異なる、いわゆる「文言文」に対する読解力を身につけることもこの授業の重要な目標である。授業計画:清代末期に亡命先の日本で新思想の宣伝者として活躍した梁啓超(1873-1929)の作品のうち、「新史学」などを取り上げて講読する。
授業の方法:受講者ごとに担当部分を割り当てて輪読する。具体的には、原文を現代中国語(普通話)で音読すると共に、わかりやすい日本語に翻訳する。
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