Monday, March 16, 2009

重新认识“阿Q”

ニューヨーク大学の張旭東(ZHANG Xudong)氏は、1980年代の文化ブームから豊かな刺激を受け、フレデリック・ジェイムソンに師事し、今日では中国語の論壇の中で最も注目されるポストモダン批評家です。もともとは、カント以降、とりわけヘーゲル、ニーチェ、ルカーチ、ベンヤミンらの理論言説を武器としながら、グローバル時代における中国の文化アイデンティティをめぐる考察をきっかけに中国国内での名声を獲得した人ですが、近年は魯迅のテクストに対する再解釈でその才覚を発揮しています。その中では、竹内好はもとより、丸尾常喜などの日本における魯迅研究に対する関心が払われています。日本の魯迅研究が中国語論壇で参照不可欠なものになっていることは、「業界」ではすでに常識に属するのでしょうが、自身アメリカに身を置きながら、ドイツ系の重厚な批判理論に対する堅実な理解を基礎として考察を展開する彼の存在は、今後、日本でも注目を集めるのではないでしょうか。
その近作、《中国现代主义起源的“名”“言”之辨:重读〈阿Q正传〉》が上海・華東師範大学の「思与文」サイトにアップされていましたので、リンクしておきます。

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